大谷陽一郎/Yoichiro Otani

2025年3月25日

2023  
東京藝術大学大学院 美術研究科博士後期課程 修了

2018-19
清華大学 交換留学

2018
東京藝術大学大学院 美術研究科修士課程 修了

受賞歴・展示歴/Award , Exhibitions

●受賞/award

2023
「SICF24」 EXHIBITION 部門 スパイラル奨励賞 

2022
野村美術賞

2020
NONIO ART WAVE AWARD グラフィック部門 グランプリ

2018
サロン・ド・プランタン賞

●アートフェア/art fair

2024
Asia Now(パリ)
Art Jakarta(ジャカルタ)
Art Central(香港)

2023
West Bund Art & Design(上海)
ART FAIR ASIA FUKUOKA(福岡)
Infinity Japan (台北)

●個展/solo exthibiton

2024
云云(Miaki Gallery、東京)
字影賦格(Uspace Gallery、台北)

2023
AmE(Bohemian’s Guild CAGE、東京)

●グループ展/group exthibiton

2025
「伝えていきたい日本の美意識」(博多阪急、福岡)

2024
色は語り出し、言葉は光り出す 松岡柚歩×大谷陽一郎(Hirano Art Gallery、浜松)
Follow the lines 三浦光雅×大谷陽一郎(AIFA、ヴェルビエ)

2023
Echoes 大谷陽一郎×ヒョーゴコーイ(Miaki Gallery)

2022
Echoes 大谷陽一郎×ヒョーゴコーイ(Miaki Gallery)
RAYS from the FUTURE(the Seouliteum、ソウル)

2021
未来可期的日本新鋭藝術家們(上海梅龍鎮伊勢丹、上海)
孤帆の遠影 江原梨沙子×大谷陽一郎 (MONTBLANC 銀座本店, 東京)

2020
DenchuLab.2019(旧平櫛田中邸アトリエ, 東京)

コレクション・コミッションワーク
Collection , commission work

東京藝術大学大学美術館(東京)
MixC Shenzhen Bay(深セン)
ヒルトン京都(京都)

出版/Publication

2021
絵本『かんじるえ』(福音館書店)

2017
作品集『雨 』(リトルモア)

ステートメント/Artist Statement

文字同士の新たな繋がりを求めて、活字としての漢字を用いた視覚詩を制作している。線的な配置から文字を解放し視覚的に文字を配することで、文字列の方向性は曖昧になる。個々の漢字は独立する傾向を強めながらも、多方向的・多焦点的に結びついていく。結果、文字がもつ形態、音節、意味といった要素が相互に作用し、新たな文脈や詩的イメージが立ち現れる。これは相互関連性による詩空間の生成を目指す試みである。

東洋美術史家アーネスト・フェノロサが漢字を「思想絵画」と呼んだように、合理化せず複雑化させてきた漢字には、自然や人の姿、ものや情感など多層的なイメージや絵画性が形そのものに含まれている。活字としての漢字は大量複製を前提とした工業製品であるが、これらもその悠久の流れに連なっているといえ る。漢字をキャンバス上に散りばめることで、近づけばそれぞれの点はひとつひとつが意味をもつ文字であり、遠目には点描のように無数の文字の集合が一つの像や全体としてのビジョンを生む。

視覚詩はかつて、活版印刷や写真植字といった手法を通じて書籍の上で発展してきた。それらに触発されながら、私は文字と絵の具のマチエールや光沢と共存させて、物質性や身体性が伴う絵画作品として視覚詩を拡張させる。見ることと読むことの間に生まれる視覚的なゆらぎによって意味を震えさせ、言葉やイメージがもつ根源的な可能性を引き出すことを試みる。

作品のなかで、個々の漢字は同一平面上に散在する全ての漢字と接続しうる潜在力をもっている。鑑賞者が視線を巡らせるたびに、前後左右に散りばめられた文字が出会い、偶然的な連鎖が生まれる。論理的・順序的に読む枠組みから離 れ、同時的・直接的な受容する世界へと近づくことで、漢字同士が共鳴する詩空間を生み出す。湿度に満ちた多義的な漢字という記号を通して、新たな詩が生成される場を提示したいと考えている。

ART WORK